前回は脳画像をみるために必要な考え方についてまとめてみました。
なぜ脳画像を見る必要があるのか?今回は若手の人中心としたに対してCTとMRIの基本情報(違い)を述べていきます!
まずは、1年目・2年目の方へCTとMRIの違いを聞きました。
急性期・出血をみるのはCTで、梗塞をみるのはMRIです。
急性期はCTをみてMRIは少し時間をおいてからみるもの。
・・・出血か梗塞の違いかなと
CTは上から撮るもので超急性期は見ることができない。あと、出血をみるものかなと。MRIは横からも撮っているので様々な角度から見ることが可能。梗塞をみます。でもくも膜下出血とかはMRIで見ます。
知識のあるなしは別として答えてもらったことは間違ってはないものの
どこか答えづらそうな感じがありました。
その後、困っているかどうかを聞くとすべての方が「困っている!」と、
即答でした。(笑)
そこで今回はCTとMRIの基本情報(違い)について記載していきます。
CTとは、CT(Computed Tomography)のことでX線の吸収度の差を見ているもの。
- MRIより早く撮像できる(5分ほどで可能)。
- 吸収率が高いものを高吸収域といい、白く映る。 白く映るもの:骨・血種・金属・石灰化病変
- 吸収率が低いものを低吸収域といい、黒く映る。 黒く映るもの:脳脊髄液(脳室)・梗塞
- 白質と灰白質の区別ができる・骨⇒軟部組織⇒脂肪⇒空気の順番で黒く映る。つまり骨が一番白いということ。
CTでわかるもの
・脳出血(出血性病変)
・くも膜下出血
・(脳梗塞)超急性期の場合は困難
MRI(Magnetic Resonance Imaging)のことで電磁波の強度。つまり信号強度をみているもの。
- 水平断・矢状断・冠状断で描出可能。つまり3次元的にとらえることができる
- 4種類もあり、種類によって目的などが変わる。
- ⑴T1WI:脳回・脳溝の形状を把握しやすい。
- ⑵T2WI:梗塞巣が把握しやすい
- ⑶FLAIR:脳回・脳溝の形状を把握しやすい上、脳脊髄液と梗塞巣の鑑別もしやすい
- ⑷DWI:発症1時間後から脳梗塞を検出できる
MRIでわかるもの
・脳梗塞(虚血性病変)
・脳の外傷(くも膜下出血も含む)
・(脳出血)
・小脳や脳幹などの骨で囲まれた場所
脳画像はどちらか(CT・MRI)だけを確認したらよいのかというと、
答えは・・NO!
より細かく病態を理解したり、発症時期や経過をみるためにはCTもMRIもみることをお勧めします!
じゃあ、それらはどういった順番でみればよいのでしょうか?
以下は私自身が実際に行なっている脳画像を見る順番について、STEPを踏んでまとめてみました!
このように、脳画像をみるといっても色々な症例ケースがあるため、CTだけ・MRIだけといった確認だけではより病態を知るための詳細を知れないということになります。
是非今一度ご自身の症例さんでこのように脳画像から患者さんの症状を照らし合わせてみてみてください。
このブログを読んだ感想や、臨床で脳画像をどうみるの?どう解釈するの?
このような疑問は以下の公式ラインから受付中!
これから脳画像をみていくにあたり、少しでもヒントになりますと幸いです!
次回はそれぞれの見方について!お楽しみに!
最後までご覧いただきありがとうございました!