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大脳皮質の機能に重要な2つの領野の役割

臨床場面において 脳画像を見ることは非常に 重要になってくるのですが、 その際にまずは脳の基本的な機能を 理解する必要があります。 今回はその中でも大脳皮質といわれる 脳の表面(よくブロードマンエリアといわれる) の灰白質としての部分が
  • 何をしているのか?
  • どういった役割をもっているのか?
について簡単に まとめていきたいと思います!

脳を4つの区分で考える

まずは脳機能を考えた場合に 脳構造を3つの役割から分けて 考えていくことが重要になります。  
脳構造でみる脳の3つの役割
  • 灰白質:直接機能をもつ部位
  • 白質:それぞれの機能をつなぐ線維
  • 脳室:直接的な機能を有さず、栄養を送る
その中で、大脳皮質の表面には ブロードマンエリアといわれる 各エリア(場所)にそれぞれ○○野 といわれる機能を有した 灰白質(核)が存在します! まずは、その大脳皮質に存在する 各機能を細かく理解する前に、 まずは大脳皮質を大きく 4つの区分で 分けて考えていきます。
脳の4つの区分
  • 前頭葉→中心溝を境に前方にある部分
  • 頭頂葉→中心溝、頭頂後頭溝、シルビウス裂を境界として前頭葉・後頭葉・側頭葉と接する部分
  • 後頭葉→頭頂後頭溝より後方にある部分
  • 側頭葉→大脳の側面で、シルビウス裂より下方の部分
脳を大きく4つの葉で分けた場合に、 それぞれの機能が どういった特性があるのかを 考えていきます。
脳の4つの区分と機能
  • 前頭葉→抑制する機能 、運動機能の評価、4野(空間性の位置変化)
  • 頭頂葉→感覚野、感覚機能の評価
  • 後頭葉→視覚情報、視野(目の機能)
  • 側頭葉→聴覚、言語、理解
さらに4つの葉の中でも 一次的な機能を有するもの (ここでは一次〇〇野といいます)と、 その一次的な機能を合わせたもの連合野)の 大きく2つに分けられます。  

2つの領域の機能

一次〇〇野の中には 脳の中心溝を境に 運動を司る一次運動野や 感覚を司る一次体性感覚野、 また、五感をとる 後頭葉に存在する一次視覚野や 側頭葉に存在する一次聴覚野 などがあります。 それに対して連合野は 頭頂葉や前頭葉、側頭葉に存在し、 数種類の情報を統合する部分 として非常に重要になってきます。 各連合野の部位としては、 上記画像を参考に
  • 頭頂連合野:後頭葉の前方、背側で体性感覚野の後方の領域
  • 側頭連合野:後頭葉の前方、腹側の領域
  • 前頭連合野:運動皮質の前方の領域。大脳皮質の最も前方。
に位置します。 そして、それぞれの機能として
連合野の機能
  • 頭頂連合野→行為、物体の距離を決めている
  • 側頭連合野→物体の認識を行う、上方は主に聴覚認知、下方は視覚認知
  • 前頭連合野→頭頂、側頭連合野の情報を足して、運動遂行に必要な情報を出す
といった機能を有します。  

臨床的に考える脳機能

特に臨床的に難渋する 高次脳機能障害は この連合野そのものの障害が大きく、 2つ以上の情報を統合できず そこで様々なミスマッチが生じることで 失行や、失認などの 臨床症状が非常に多く 出現してきます。 なので、脳画像などを通して どの一次情報が取れないのか、 そしてどのように情報を統合 させるべきなのかを考え、 治療応用していくことが 高次脳機能障害の治療としては 非常に重要となってきます。

まとめ

脳を理解するための基礎的な考え方

  1. 脳を4つのエリアから考える
  2. それぞれにおけるエリアの大まかな機能を知る
  3. 一次○○野:直接機能を有する部分
  4. 連合野複数の部位からの情報が統合される部分
  5. 脳の処理過程を把握する

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